■ゴルフ場を経営するためには?
ゴルフ場とは、ゴルフを競技するための施設のことです。
ゴルフコースやゴルフクラブとも呼ばれます。
ゴルフ場を経営するためにはゴルフの基本ルールを知る必要があります。
ゴルフというスポーツは全部で18のホールから構成されており、それぞれのホールには規定打数が設定されています。
ボールを打ち出す場所はティーインググラウンドと呼ばれ、カップまでの距離が1ホールとなり、それが18個あります。
ゴルフは通例としてアメリカの距離単位であるヤードが利用され、1ホールの長さはそれぞれ異なります。
距離が長いところはロングホール、短いところはショートホールと呼ばれますが、長さにより規定打数が多くなります。
規定打数に関しても、ゴルフ場で異なりますが、おおくは72を採用しています。
規定打数はパーと呼ばれますが、競技としてはより打数を少なくして全ホールを回った人が1位となります。
ただし、規定打数はプレイヤーのスキルによっても決定され、純粋にゴルフを楽しむだけであれば初心者に対してはハンデが与えられます。
ゴルフ場が提供するものは、ゴルフをするための設備ですが、多くは地形を切り開いてコースを作るものです。
平地であれば起伏を作ったりティーインググラウンドやカップのあるグリーンを作るために盛土をする必要があり、起伏の多い山間部では山を削り、谷を埋めるといったことになります。
ただ地形が緩やかな場所ではその地形を活かしたものが作られることもあるなどその種類は千差万別です。
■建設費や維持費も相応の費用がかかる
一方で建設費も莫大ですがコースを維持するのも相応の費用が発生します。
維持費としては芝生や樹木、また人工的に作った川や池、バンカーと呼ばれる砂場の整備が必要です。
芝生はティーインググラウンドからグリーンまでの区間に整備されるもので水やりや刈り込みなどの作業が必要です。
それ以外の場所はラフと呼ばれますが、いわゆるコース外であるOBを除けば茂らないように草刈りをする必要があります。
川や池も人工的に作られているので定期的な清掃が必要ですしバンカーも草が生えないように手入れをする必要があり、コースを移動するための舗装道路、案内板の手入れなど、コースを維持するには人と道具が必要です。
一方でコース以外の設備にはクラブハウスがあります。
気軽にプレイするレジャー向けのところではこの設備を省略しているところもありますし、簡易的な設備としているところもありますが、本格的なものではクラブハウスが玄関口となるため立派な建物が作られるのが一般的です。
クラブハウスに求められる機能としてはロッカールームや風呂場、シャワー室などがありゴルフをプレイするための準備とプレイしたあとに汗を流すための設備です。
このほかにはレストランや売店、またゴルフ用品の販売やゴルフクラブのレンタルショップなどです。
レジャー目的であれば日帰りでプレーするものですが、競技を行ったりリゾート地ではゴルフクラブに宿泊施設を兼ね備えるところもあります。
このためゴルフ場を経営するということは総合レジャー施設を経営するのと同じで多額の資金が必要ですし利用者を確保する必要があります。
■ゴルフ会員権について
この資金と利用者を確保するための方法として結び付けられるのがゴルフ会員権です。
もともと古いところでは会員制でスタートしたこともあり伝統的な手法ですが、新しいところでも見られます。
これは会員となることで有利な条件でプレイできるというものですが、そのためには高額の会員権を購入しなければならないものです。
会員権はあくまでも出資したお金ですから、本来は返金されるものですが、現実には返金に応じるところは少なく、またその多くは利用者間で売買されています。
コースが少なかった時代には非常に価値のあるものでしたが、ゴルフブームにより全国にコースが作られ、さらにバブル期の乱開発によってよほど名のあるところでなければ価値がありません。
むしろ会員権を維持するために年会維持費が発生することも多いため、そのまま放置するケースも見られます。
このため経営をするさいには、どのようなものにするのか入念に計画しておくことが大事です。
ゴルフ場経営では、大きな土地が必要ですので土地の確保と、コースを作るための資金を確保、さらに開業したあとの利用者確保がポイントになります。
既存のものを購入する方法もありますが、それでも価値のあるところでは億単位の資金が必要です。
一方で価値がないところは二束三文で売られることもありますが、価値がないのには相応の理由があるわけで、そこから立て直して行くのは新設するよりも難しくなります。
いずれにしても利用者が居なければ維持することができませんから、有力な出資者を集めることが必要です。
また経営を良くするためには利用しやすい料金設定や利用者に満足してもらえるコース作りや設備の維持管理が重要で、このあたりのバランスが取れるかが成功するポイントになります。